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ニキビ

ニキビ~ニキビ治療なら静岡皮膚科へご相談下さい~

 ニキビは身近な皮膚トラブルですが、病院で気軽に治療できます。ニキビ治療は近年急速に進歩しているので、ぜひ静岡皮膚科で皮膚科専門医にご相談下さい。

 

 お一人お一人の症状やライフスタイルに合わせて、適した治療法を一緒に探すお手伝いをさせていただきます。ニキビ跡になると治療が難しいので、症状が軽いうちから受診いただけますと幸いです。

以下では、ニキビ治療について簡単に解説いたします。

ニキビ治療の「2つの柱」

ニキビは、

 

①毛穴が皮脂と角質で詰まる

②詰まった毛穴でニキビ菌が炎症を起こす

 

というステップで発生します (参考文献1-3)。

 

ニキビ治療の薬は、このどちらかをターゲットしたものです。大きく分けて、

 

①毛穴づまりを取る「ピーリング系薬剤」

②ニキビ菌を倒す「抗菌薬」

 

に分類されます。

ピーリング系薬剤

ニキビ治療の主役は、毛穴づまりを解消するのが得意な「ピーリング系薬剤」です。毛穴が詰まらなければニキビができようがないので、「ニキビになりにくい肌」を維持して再発予防まで出来る優れた治療法と言えます (参考文献 4)。このジャンルに該当する薬剤は、以下の3種類です。どれも市販薬はなく、病院でのみ処方されます。

  • ディフェリン(アダパレン)ゲル/クリーム
  • ベピオ(過酸化ベンゾイル)ゲル/ローション
  • エピデュオゲル(アダパレン+過酸化ベンゾイル)

このうち最後の『エピデュオ』は、『ディフェリン(アダパレン)』と『ベピオ』の成分を足したものであり、効果は最も強いです。これら3種類の治療薬を3ヶ月塗ってみた研究結果では、

 

ディフェリンを塗ったグループ ⇒ ニキビが47%減少

ベピオを塗ったグループ ⇒ ニキビが46%減少

エピデュオを塗ったグループ ⇒ ニキビが59%減少

 

と報告されています (参考文献 5)。ただし、使い始めの副作用(乾燥、刺激感など)は、エピデュオで最も多く見られました。

 

 つまり、エピデュオは効果も副作用も一番強い薬です。いきなり最初からエピデュオを試すのではなく、

 

まずはディフェリン(アダパレン)もしくはベピオでの治療を行ってみる

 ⇒それでも効果不十分なときにエピデュオへ強化する

 

というのが基本的な戦略になります (参考文献 6)。特にディフェリン(アダパレン)は「どのタイプのニキビにも有効」&「ニキビ跡の抑制にも有効」と万能なので、国際的にニキビ治療の軸となる薬剤の一つです (参考文献 3)。2,3ヶ月間しっかり治療を続けていくことで、ニキビが減っていきます。

 

 なお、これらピーリング系薬剤の副作用を抑えるには、

  • 使い始めは、塗る頻度を「2日に1回」に減らす
  • 塗る量を最初は控えめにして、慣れてから徐々に増やしていく

などの工夫を行うことがあります (参考文献 3)。副作用のピークは最初の1週間なので、使い始めを上手く乗り切るのがポイントです (参考文献 5)。静岡皮膚科では、これらの薬剤の副作用対策を患者さんお一人お一人の肌状態に合わせて詳しく指導いたします。ご不安なことがございましたら何でも気軽にご相談下さい。

抗菌薬 (抗生物質)

 今ある赤ニキビを治すには、対症療法ですが「抗菌薬」が有効です。基本的に、上で説明したアダパレンなどと併用して用います (参考文献 3)。

 

 抗菌薬の塗り薬の種類としては、

  • ゼビアックスローション (オゼノキサシン)
  • アクアチムクリーム (ナジフロキサシン)
  • ダラシンゲル (クリンダマイシン)

が挙げられます (参考文献 4)。このうち『ダラシンゲル』については耐性菌(効果が得られにくいアクネ菌)の割合が増えてきているので (参考文献 7)、今の日本では使う理由に乏しいです。

 

 『ゼビアックスローション』は、「1日1回」塗るだけで良いのが利点です (参考文献 8)。「1日2回」の『アクアチムクリーム』よりも、塗る手間が少なくて済みます。

 

 ただ、ゼビアックスローションは、配合成分に「エタノール」(アルコールの一種)を含みます (参考文献 9)。そのため、アルコールにかぶれる患者さんには、基本的に使えません。アルコールに弱い方は、アクアチムクリームの方を選ぶと安心と言えるでしょう。

 

 また、症状が重い場合には、飲む抗菌薬を用いることがあります。具体的には『ビブラマイシン』(ドキシサイクリン)という薬が推奨されます (参考文献 4)。飲む抗菌薬を長期間続けることは望ましくないので、使用期間は最大でも3ヶ月間です。ニキビを一気に良くしたいときの「短期的な切り札」とお考え下さい。

スキンケア

ここまではニキビ治療薬を解説しましたが、ニキビ治療においては普段のスキンケアも重要です。スキンケア製品を選ぶ際のポイントとしては、「ノンコメドジェニックテスト済み」の製品を選ぶことが挙げられます (参考文献4,10)。ノンコメドジェニックテスト済み製品は毛穴を詰まらせないので、ニキビを悪化させることがありません。

 

 ノンコメドジェニックテスト済み製品については、以前に医療メディア『Lumedia』で詳しく解説したことがあるので、ご興味のある方は是非そちらをご参照ください↓

 

ニキビにオススメの化粧水/乳液/美容液ってあるの?皮膚科専門医が選び方を解説

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 静岡皮膚科では、ご質問があればニキビ肌向けのスキンケアなども詳しく説明いたしますし、ノンコメドジェニックテスト済み化粧品のサンプルを無償でお渡しすることも可能です。治療薬だけではなく、生活面の指導に関しても安心してお任せください。

 

 

 以上、本ページではニキビ治療について解説いたしました。ニキビ治療は単なる対症療法では終わらせずに、ニキビが少ない良い状態を長期間キープすることが目標です。当院では皆様が治療を続けるためのサポートを全力で行いますので、ニキビでお悩みの方は症状が軽くても気軽にご来院ください。

参考文献

  1. HC Williams, et al. Acne vulgaris. Lancet. 2012; 379: 361-72.
  2. UpToDate. Pathogenesis, clinical manifestations, and diagnosis of acne vulgaris. (2024年2月29日アクセス)
  3. UpToDate. Acne vulgaris: Overview of management. (2024年2月29日アクセス)
  4. 尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023. 日皮会誌. 2023; 133: 407-50.
  5. Tan J, et al. Synergistic efficacy of adapalene 0.1%-benzoyl peroxide 2.5% in the treatment of 3855 acne vulgaris patients. J Dermatolog Treat. 2011; 22: 197-205.
  6. PMDA. エピデュオゲル. (2024年2月29日アクセス)
  7. 中瀬 恵亮ら. 痤瘡患者で広まる薬剤耐性アクネ菌~多様化する耐性メカニズム~. 日皮会誌. 2021; 131: 2555-62.
  8. 森本 宏ら. キノロン系外用抗菌薬2%オゼノキサシンローション(ゼビアックス®ローション2%)の薬理学的特性と尋常性痤瘡および表在性皮膚感染症に対する臨床効果. 日薬理誌. 2016; 148: 39-45.
  9. PMDA. ゼビアックスローション2%/ゼビアックス油性クリーム2%.
  10. AAD. I HAVE ACNE! IS IT OKAY TO WEAR MAKEUP?. (2024年2月29日アクセス)

利益相反

なし

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